ABOUT ROMAN BLACK

革=レザーのライディングウェアは
ライダーを大いなる勇気とロマンで包み込む。
HYODが渾身のスピリッツで製作する
「ローマンブラック」が
ライダーを奮い立たせる一着となる。

「より、最良のプロダクツを」とは、HYODの雑誌広告のヘッドラインだ。このシリーズ広告は、画像がその時々の旬のアイテムのみだから一見すると商品広告のように見えるかもしれないけれど、実は「プロダクツイメージ」をねらった企業広告である。ここで言うプロダクツは産業の世界では普通のワードでしかないかもしれないけれど、HYODにとってはきわめて特別な意味を持っている。HYODがイメージしているプロダクツとは企業活動の根幹に組み込まれている「きわめて高い理念によるモノ作り」と言う意味を持ち、さらに言えば「企業に課せられている使命」と言える重いテーマでもある。

その「最良のプロダクツ」と、自信を持ってリリースする“ROMAN BLACK(ローマンブラック)”は、HYODブランドが誕生したときからの「最重要課題」だった。悲願と言ってもいい。ブランド展開を開始して15年。真面目なモノ作りの姿勢が認められ、誕生時に比べて圧倒的に増えたユーザーの支持を得ている。だから、HYODはこれからも「ユーザーのためになる製品作り」を続ける責任がある。レザースーツとジャケット、そしてパンツなど、同じレザーアイテムでも性格や用途は違う。しかし、レザーという素材の性質や性格を知れば知るほど、その用途の広がりや奥の深さといった魅力に惹かれて製作への思いはより一層募る。

「レザーには命と心が宿っている」。HYODはそう信じてやまない理由がある。レザーはHYODのウエア作りの原点だからだ。HYODが、初めて製作したのはロードレース用レザースーツだった。レザーは今も地球上で最良のマテリアルのひとつであると思っている。その理由はレザーへの愛着も影響しているかもしれないが、同時に性能でも証明されているからだ。だからこそ、究極のライディングウエアのひとつであるロードレーシング用のスーツは、レザーをそのメインマテリアルとして使っている。これはHYODに限らず、世界中のメーカーも同じだ。レザー製のレーシングスーツはライダーの身体を守りながら、身体に良くフィットし、空気抵抗を極力下げながら、動きを妨げないように、ライダーにとっては限りなく強い“第二の皮膚”として機能している。

一方で、ストリートライディングウエアとしても、同じように優れた安全性や防風性を維持しながら、ライダーのスタイルを際立たせる。その存在感は、単なるファッションウエアとは一線を画す。

だからこそ、レザー製ライディングウエアは、バイクに乗ること、バイクと共に生きることを体現する存在だ、と思っている。そもそもレザー=革は、多くの人たちの手をかけ、時間をかけて加工して、生まれ変わったマテリアルとして、さらに多くの職人たちの手によってウエアへと完成させなければならない使命がある。命あった物に、新たな命を宿す。レザーウエアとはそういう宿命だ。無形な存在が、やがて出来上がる有形なものに大きく影響するということ。このことはレザーに限らずすべてのモノ作りでは最も忘れてはならないことのひとつだ。だからHYODは英知と心を込めてレザーウエアにしていく。

「良質で素晴らしいデザイン」をブランドポリシーに掲げるROMAN BLACKは、着る人を優しく、ときには強くすると信じている。ファスナーを上げて、ウエアを身体に馴染ませるように肩や腕を動かす。視界は開け、さらに未知なる風景に期待が高まり、限りないロマンにひとときの想いを重ねる。人とレザーの関係とは、そういう時間を過ごすためにあるのだと思う。こうした時間を持っているそれぞれの人生に、ROMAN BLACKがもたらすものは何だろう。

一着のROMAN BLACKを手にした時から「きわめて上質でラグジュアリーな気分」を感じて頂けると思う。それが、とても大事なことを意識して一着一着を丁寧にハンドメイドで製作するオリジンワークススタッフの願いでもある。そして、その一着が人生のお供としてこれからの長い歳月を送り続けてストーリーを作ってくれる。そこに、人とレザーのいい関係が生まれる。それも、HYODのプロダクツから始まるものだ。